インターネット関連で WWW という表記があった場合、おおむね以下の 3つの意味になる。
まず、World Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ)の略。これが本来の意味で、Webサイト(ホームページ)の機能を表す言葉。
次に、ホームページアドレス(URL)に入っている www 。たとえば、https://www.jilays.com/ といった感じ。
最後に、SNS の投稿やコメント、電子メールやチャットで使う www 。これは笑いを表す記号で、 (笑) と同様に文末に付ける。
ちなみに、1番目は大文字で書く。あとの 2つは小文字で書くのが普通だ。では、もう少し詳しく説明していこう。
1. World Wide Web の略
World Wide Web は、インターネットの Webサイト(Webページ)で使われてる基本的なしくみ、あるいは技術のひとつ。
インターネット上には膨大な情報がある。そして、それらの情報はリンクされている。文章の一部や画像に、別のページの URL(インターネット上の住所にあたる記号)が埋め込まれていて、そこをクリック(タップ)すると、そのページを開くことができる。
こうしたしくみを、ハイパーリンクという。このリンクによって、世界中の情報がつながっている。これが、WWW 。今では当たり前だけど、一般の人でもインターネットを使えるようになった 1990年代、これは画期的な新技術だった。
World Wide Web は、「世界に広がったクモの巣」といった意味。WWW の読み方は、本来は「ダブリュー・ダブリュー・ダブリュー」だと思う。しかし発音しにくいので、単に Web(ウェブ)と言うことが多い。
そして、この Web という言葉が、今は実質的にインターネットを表すようになっている。たとえば、Webサービスといえば「インターネットを使ったサービス」「インターネット上で提供されているサービス」といった意味。
2. ホームページアドレスの中の www
URL の中に入っている www は、Web形式で情報を提供しているコンピューター(サーバー)を表している。今は、ほとんどの情報が Web形式で提供されているけど、以前は機能別にサーバーを分けることが多かった。
そのため、Webサイトの情報を保存しているサーバーだと判別できるように、URL(ホームページアドレス)に www を入れていた。今は、www がなくても支障がない。そのため、『事例s』の URL も https://jilays.com/ としている。
3. 笑いを表す www
最後に、(笑)の意味の www 。SNS の投稿やコメントも、電子メールやチャットも、基本的に文字だけなので感情が伝わりにくい。今は、顔文字やスタンプがあるけど、すべてのサービスで使えるわけではない。
たとえば誰かの投稿に対して「マジですか」と返信したとき、これだけだと疑っているのか、驚いているのか、「信じてないけど、面白いね」といったニュアンスなのか伝わらない。そこで、「マジですか(笑)」とすれば 3番目の意味だと分かる。
この(笑)のバリエーションとして、たとえば「ワラ」とか「藁」といった表現が使われるようになった。そして、もっとシンプルなのが最後に w を付ける方法で、笑いの度合いを w の数で表す。www だと、けっこうニタニタと笑っているイメージ。
なお、この w や www が草が生えているように見えることから「草」という表現も生まれた。さらに派生して、「草が生える」というと「笑わずにいられない」といった意味になる。
初稿公開:1999年2月
最終更新:2020年12月
執筆:下島 朗