iPhone(アイフォーン)は、アップルが作っているスマートフォン(スマホ)の名称。アップルは長年、独自仕様のパソコン・Mac(マック)を作ってきた会社。
iPhone がアメリカで最初に発表されたのは2007年1月、発売は2007年6月だった。この初代iPhone は日本では発売されず、日本では初代より高速通信に対応した iPhone 3G が 2008年7月に発売された。
なお、iPhone という名称に関して、アメリカでも日本でも類似商標の問題があった。
日本では、インターホン大手のアイホン株式会社があるため「アイホン」という製品名を使うことができなかった。そのため、英語表記は iPhone、日本語表記は「アイフォーン」で決着している。
iPhone が登場する前のスマートフォンは、携帯電話に近いサイズの本体に極少のキーボードを付けた製品が多かった。
しかし iPhone は、電話機なのに操作ボタン(キー)がなく、液晶画面に指を触れて操作するタッチパネル方式が採用された。アイコンをタップする(押す)だけでなく、指を上下左右へ滑らしたり、つまんだりする操作で直観的に使うことができる。
携帯電話の電波のほか、無線LAN(Wi-Fi)でもインターネット接続が可能で、電子メールの送受信やウェブサイトの閲覧などができる。もちろん、写真や動画、音楽の再生、各種アプリの追加なども可能。そして、写真や動画が撮れるカメラが付いている。
こうした操作方法や機能は、現在のスマートフォンの標準的なスタイルになっている。iPhone はその流れを作った製品といえる。これらを実現したのが、iOS(アイオーエス)と呼ばれる独自の基本ソフト(OS)で、iOS も iPhone とともに進化している。
なお、iPhone では iOS版のアプリを使用する。Android版のアプリは使うことができない。
初稿公開:2008年8月
最終更新:2019年12月
執筆:下島 朗