iPad(アイパッド)は、2010年1月にアップルが発表したタブレット端末の名称。日本で最初の製品が発売されたのは 2010年5月だった。
ごく簡単にいうと、iPad は大型の iPhone(アップル製のスマートフォン)のようなもの。キーボードがなくて、使用面は液晶パネルだけ。そして、この液晶がタッチパネルになっていて指で操作する。
ただし、専用のタッチペン(Apple Pencil)で文字を書いたり絵を描くこともできる。あるいは、キーボード付きの専用カバー(Smart Keyboard)を付けるとノートパソコンのような使い方も可能。
iPad には Wi-Fiモデルとセルラーモデルがあって、Wi-Fiモデルは無線LAN によるネット接続が可能。セルラーモデルだと Wi-Fi に加えて携帯電話の電波でもインターネットに接続できる。ただし、基本的に通話はできない。
そのほかは、おおむね iPhone と同じことが可能だ。iPhone用のアプリが動くし、電子メールの送受信、ウェブサイトの閲覧、音楽・写真・映像などの保存や再生、スケジュール管理などもできる。
iOS版のアプリを使って、文書の作成や画像の編集など高度な作業も可能。iPhone と同じ iCloud(アイクラウド)というアップルのクラウドサービスを利用できるので、双方でデータを共有することもできる。
基本ソフトも、以前は iPhone と同じ iOS(アイオーエス)を使っていた。しかし、2019年9月に発売されたモデルから、iPhone より広い画面をさらに便利に使えるように機能を拡張した iPadOS(アイパッドオーエス)が使われるようになった。
なお、iPad は主に画面サイズや CPU の違いで数種類の製品がある。そして、それぞれの製品の中に、メモリー容量の違いなどによって複数の機種がある。
また、iPad は初期のモデルから特に名称が変っていない。同じ名称のまま製品が機能アップしてきた。そのため、一般に「第〇世代」という言い方で区別されている。「〇」の部分には発売順に数字が入る。
初稿公開:2010年2月
最終更新:2019年12月
執筆:下島 朗