HTMLメールは、電子メール(E-mail)の一種で、本文中の文字の大きさを変えたり、太字や斜体にしたり、文字や背景に色を付けたり、本文中に画像を入れたりできる。
普通の電子メールは、本文に使う文字の大きさを指定したり、本文中に画像を入れたりすることはできない。こうした電子メールを、テキストメールという。
HTMLメールの場合、本文中に HTML のタグを入れることで、文字修飾や画像などの挿入を実現している。HTML は元々、Webページ(いわゆるホームページ)を作るときに使われてきた記号のようなもの。
たとえば、文中で太文字にしたい箇所は以下のように指定する。
<b>太くしたい文字</b>
すると、HTML に対応したブラウザーや電子メールソフトが自動的に、その部分を太字で表示してくれる。この場合は、<b> と </b> をタグといって、目的に応じてたくさんのタグがある。
なお、この機能を使うには、送る側と受け取る側の双方がHTMLメールに対応した電子メールソフトを使う必要がある。今はほとんどのソフトが対応しているけど、対応していない電子メールソフトでHTMLメールを受け取ると、本文中にタグがそのまま表示されたりする。
特に、不特定多数の人に送るメルマガなどは注意が必要だ。また、ビジネスメールでは、HTMLメールを使わないのがマナーと考える人もいる。文字修飾を行ったり、文中に画像を入れる必要性がなければ、電子メールソフトの設定をテキストメールに切り替えておくといい。
とはいえ、今は企業が発信しているメルマガでも HTML の機能を使って写真を挿入していたり、ビジネスメールでも重要な部分に色を付けて強調していたりするケースがある。
そのため、あまり気にしないで HTMLメールに設定しておく方が現実的かもしれない。
初稿公開:2001年1月
最終更新:2020年10月
執筆:下島 朗