FCV とは、Fuel Cell Vehicle(フューエル・セル・ヴィークル)の略で燃料電池自動車(燃料電池車)のこと。燃料電池自動車は、燃料電池(Fuel Cell)を動力源にして走るクルマ。
燃料電池には複数の方式があって、現在の主流として期待されているのが水素と酸素を化学反応させて電気をつくる方式。そして、この電気で車載モーターを回して走るのが燃料電池自動車。
燃料電池自動車は、走行中に排気ガスや二酸化炭素(CO2)を出さない。出るのは水だけ。そのため、エコカーの一方式として今後の普及が期待されている。
ただし水素を使うタイプの場合、街中に水素ステーションを整備する必要がある。また、2019年現在、燃料の水素をつくる際に二酸化炭素が発生するという問題が指摘されている。
メリットとしては、ガソリン車や電気自動車に比べてエネルギー効率がいい。燃料電池自動車のエネルギー効率は、従来のガソリン車の2倍程度といわれている。
また、数分で水素を充填できて、走行距離も数百キロメートル。水素ステーションさえあれば、利便性はガソリン自動車に近い。充電に時間がかかって走行距離が短い電気自動車より便利。そのため、電気自動車より普及が速いのではないかという予測もある。
初稿公開:2016年3月
最終更新:2019年5月
執筆:下島 朗