電動車とは、電気だけで走る電気自動車だけでなく、少しでも電気モーターで走ることができる車、あるいは電気モーターが走行を補助する車の総称。
つまり、エンジンを併用しているハイブリッドカー(HV)も電動車に含まれる。具体的には、下記のような種類がある。それぞれ、別のページで解説しているので必要に応じて参照してほしい。
逆にいうと、現在の日本で電動車でないのはガソリンエンジンだけで走る車とディーゼルエンジンだけで走る車くらい。こうした車を、純ガソリン車ということがある。
●EV =電気自動車。車載バッテリーから供給される電気でモーターを回して走る。エンジンは搭載していない。
●BEV =バッテリー式電気自動車。EV と、ほぼ同じ意味。
●HV =ハイブリッドカー。エンジンとモーターを併用している車。
●マイクロHV =エンジン車に発電機兼用モーターと小さなバッテリーを追加した最小限のハイブリッドカー。モーターだけの走行はできない。
●マイルドHV =エンジン走行が基本で、モーターを補助的に使うハイブリッドカー。モーターだけの走行はできない。
●ストロングHV =バッテリーとモーターだけで一定の距離を走れるハイブリッドカー。モーターとエンジンの併用や、エンジンだけの走行もできる。
●フルハイブリッド=ストロングHV と同じもの。
●PHV =プラグインハイブリッドカー。基本はストロングHV だけど、外から車載バッテリーに充電して、その電気でモーターを回して走ることもできる。
●PHEV =プラグインハイブリッドカー。PHV と、ほぼ同じ意味。
●HEV =電動式ハイブリッドカー。HV と PHV を合わせて HEV ということがある。いわゆるハイブリッドカーと、ほぼ同じ意味。
●FCV =燃料電池車。車の中で水素と酸素を反応させて電気を作り、その電気でモーターを回して走る。エンジンは搭載していない。
なお、電動車という言葉は明確に定義されたものではない。2021年現在では上記のような解釈が一般的だけど、変わっていく可能性もある。
また、マイクロHV の中にはモーターを搭載しているものの、そのモーターがほとんど走行に関与しない方式もある。これが電動車に含まれるか、判断が分かれるかもしれない。
最終更新:2021年1月
執筆:下島 朗