電子メール(E-mail)に付けて送る、画像や資料などを添付ファイルという。英語では、アタッチメント(attachment)という。
かつて、普通の電子メールで送れるのは文字だけだった。今は、HTMLメールが使われることも多く、この場合は本文中に写真などを入れることができる。しかし、テキストメールと呼ばれる基本的な電子メール機能だと、そのままでは画像や資料を送ることができない。
これだと不便なので、添付ファイルと呼ばれる機能が広く使われている。操作は簡単で、メールソフトのメニューの中にある「添付」ボタンを押して、使用中の機器(パソコンやスマホ)の中にあるファイルを選べばいい。複数のファイルを添付することもできる。
一般的には、写真を添付することが多いと思う。ビジネス用途では、ワードやエクセルで作った文書、PDF 資料などの受け渡しによく使われている。そのほか、ソフトウェアや簡単なアプリなど、パソコンやスマホで扱えるデータなら基本的に送ることができる。
添付ファイルは、とても便利な機能だけど、いくつか注意点がある。
まず、相手がそのファイルを開けるアプリを持っている必要がある。JPEG など一般的な画像ファイルなら、まず問題ない。しかし、パワーポイントで作った資料は、原則として相手のパソコンにパワーポイントが入っていないと開くことができない。
ただし今は、ワードやエクセル、PDF といった形式なら閲覧する方法がいろいろあるので、あまり気にする必要がなくなってきた。
次に、データ容量が大きなファイルを添付すると、途中で勝手に拒否されて相手に届かないことがある。おおむね数十MB が目安だけど、経由するメールサーバーによるので一概にはいえない。
容量が大きなファイルを送りたいとき、あるいは複数のファイルを合計すると容量が大きくなるときは、電子メールに添付するのではなくファイル転送サービスやクラウド型ストレージ(Googleドライブなど)の共有機能を使うといい。
添付するファイルの数が多いときは、圧縮ソフトで 1つのファイルにまとめることが多い。ただし、圧縮には zip や lzh など複数の形式がある。相手が解凍できる形式を確認して、その形式を使おう。
件名と本文だけのテキストメールはデータ容量が少ない。そのため、CC や BCC で同時にたくさんの人に送っても、まず問題ない。
しかし、添付ファイルを付けるとデータ容量が大きくなる。今は通信速度が上がっているので以前ほど気にする必要がなくなったけど、添付ファイル付きの電子メールはデータ容量が多いことを意識しておきたい。
また、自社でメールサーバーを管理している場合はメールサーバーの使用容量に気をつける必要がある。
初稿公開:1997年5月
最終更新:2020年10月
執筆:下島 朗