循環型社会とは、エネルギーや資源を使い捨てにするのではなく、できるだけ繰り返し有効に使って消費量を抑えた社会。現在の環境保全活動が目指す、ひとつの理想的な状態といえる。
特に 20世紀は、大量生産、大量消費、大量廃棄によって経済を発展させた時代だった。そのために大量の資源を消費して廃棄してきた。しかし、地球上の資源は有限という認識が広まって、エネルギーや資源を循環させることで現在の社会システムを継続的に発展させていく方向に社会の意識が変わってきた。
循環型社会は、その目指すべき姿を示すキーワードのひとつ。
具体的には、3R(スリーアール)といわれる、リデュース、リユース、リサイクルによってゴミを減らして資源を有効活用する。どうしても廃棄せざるを得ないものは、環境への影響を配慮して適正に処分する。こうした過程で発生する熱エネルギーなどを有効に活用して新たな資源の使用を抑える。といった行動が想定されている。
これらを制度化する法律として、2000年には循環型社会形成推進基本法が成立し、2001年から施行されている。
初稿公開:2016年3月
最終更新:2019年5月
執筆:下島 朗