地球温暖化とは、地球の平均気温が上がること。そして、その影響で自然災害が増えたり、海面が上昇したり、動植物の生態系が変わることが懸念されている。
地球上には、砂漠など日中の気温が50度を超えるところもある。一方、冬には-50度を下回る地域もある。しかし地球全体で平均すると、おおむね14度くらいだという。この平均気温が、わずか1~2度上がるだけで驚くほど大きな影響、環境の変化があるらしい。
たとえば、数百年に一度の大雨。逆に、極端な干ばつ。それによる、農作物の被害。温帯が熱帯のように暑くなると、本来はいなかった害虫や病原菌が温帯にも生息するようになる。
氷河や極地(北極や南極)の氷が解けて海面が上昇すると、低い島は水没するといわれている。海の深さや温度が変わるとサンゴ礁の位置が変わる。こうしたことで、海の中の生態系も変わってくる。
何万年、何億年という時間単位で見れば、地球はこれまでも温暖化と寒冷化を繰り返してきた。しかし、今の温暖化は自然のサイクルではなく人間の活動が原因になっていて、自然な変化より速いペースで温暖化していることが問題だとされている。
人間が変化を起こしているのだから、その変化は人間が止めるべきだという考えがある。また、人間の社会や文化が発達したここ1万年くらいは気候が安定した時期だったといわれる。この安定した状態、つまり人間にとって都合のいい環境を維持したいということもある。
現在、問題となっている地球温暖化は、温室効果ガスの増加が主な原因と考えられている。温室効果ガスは、フロンやメタンなど数種類あるもの、もっとも量が多くて影響が大きいのが二酸化炭素(CO2)だという。
そのため、今の地球温暖化対策は二酸化炭素の排出量を抑えることが主流になっている。具体的には、石油や石炭、天然ガスといった燃料の消費を減らす。火力発電はこうした化石燃料を燃やして電気をつくるので、電気の使用を減らす。といったことで、省エネが求めらている。
初稿公開:2016年4月
最終更新:2019年5月
執筆:下島 朗