企業などが、Webサイトを運営したり、独自ドメインの電子メールを利用したり、オンラインビジネスを展開するには、インターネットに常時接続されたサーバーと呼ばれるコンピューターが必要だ。
今は、財務管理や受発注管理といった基幹システムも、サーバーに専用のソフトウェアを入れて運用していることが多い。
元々、こうしたコンピューターは各企業が自前で用意するものだった。しかし、それには費用や運用管理の手間がかかる。そこで、IT企業がインターネットに接続されたサーバーを用意して、それを必要な人や企業に貸し出すサービスが普及した。これを、レンタルサーバーという。
貸すといっても、それを使う会社の中に機器を運び込むわけではない。コンピューターなどの機器はレンタルサーバーの業者が保管している。そして、運用やメンテナンス、セキュリティ対策なども代行してくれる。レンタルサーバーを利用している企業は、インターネット経由でデータを送受信するのが基本だ。
なお、レンタルサーバーのことをホスティングということもある。基本的には同じものと考えていい。
ただし、レンタルサーバーというと個人や小規模事業向けの比較的シンプルなサービスを指すことが多い。一方、ホスティングというと大規模なビジネス活用まで含めた本格的なサービスという感じがする。
また、顧客である企業側が所有しているサーバーなどを IT企業が預かって管理する方式もある。これは、ハウジングと呼ばれている。
こうした機器は、データセンターと呼ばれる大規模施設に格納されていることが多い。データセンターは、建物も電源もセキュリティも堅牢で、大容量の通信回線に接続されている。
初稿公開:2007年12月
最終更新:2021年2月
執筆:下島 朗