ミニシムは、通常「miniSIM」や「ミニSIM」と表記する携帯電話に関連した言葉。
ミニSIM の SIM(シム)は、SIMカードの略。そのため、より正確に「ミニSIMカード」ということもある。
SIMカードは、携帯電話機やスマートフォンの中に入っている小型の ICカードで、電話番号やユーザーなどを特定するための情報が記録されている。ミニSIM は、そのサイズを表す言葉。
最初に規格化された SIMカードは、クレジットカードくらいの大きさだった。これは、自動車電話で使うためだったといわれる。そして、海外では、このサイズが標準SIM とされている。
その後、携帯電話の普及に伴って SIMカードが小型化されて、縦25mm×横15mm×厚さ0.76mm のものが多く使われるようになった。このサイズの SIMカードをミニSIM という。
日本では、クレジットカード大の SIMカードがほとんど普及しないまま、
ミニSIMカードが使われるようになった。そのため、ミニSIMカードを標準SIM と呼ぶこともある。
一方、今は携帯電話機やスマートフォンの小型化に伴って、さらに小さなマイクロSIM やナノSIM が普及している。どのサイズの SIMカードでも、情報を記録する ICチップの部分は同じ大きさで、データの保存方式も変わっていない。
なお、電話機の機種変更などの際に、対応する SIMカードの大きさが変わることがある。その場合、携帯電話会社に連絡してサイズの違う SIMカードに交換することができる。ただし、基本的に有料だ。
非公式ながら、小さな SIMカードをより大きな SIMカードのスロットに対応させるアダプターもある。逆に、大きな SIMカードを切って小型化する方法がインターネット上で紹介されている。
しかし、どちらも自己責任でトラブルのリスクが高い。SIMカードはユーザーの所有物ではなく携帯電話会社からの貸し出し品なので、これらの方法は使わないほうがいい。
初稿公開:2015年7月
最終更新:2020年7月
執筆:下島 朗