ミドルウェアは、主に業務用の情報システムで使われているソフトウェアの一種。基本ソフト(OS)とアプリケーションソフトの間に組み込むプログラム。
大型コンピューターでも、中規模のサーバーでも、パソコンでも、スマートフォンなどのモバイル機器でも、まずハードウェアがあって、そこに基本ソフトを入る。そして、その上で基本ソフトに対応したアプリケーションソフトを動かす。これが、コンピューターや情報機器の基本形だ。
たとえば、ウィンドウズパソコンなら、基本ソフトはウィンドウズ10 などが該当する。そして、その上でウィンドウズ用のワープロソフトや表計算ソフト、データベースソフトなどのアプリケーションソフトを使う。
大型コンピューターやサーバーも同じように、それぞれのコンピューターに対応した基本ソフトがあって、その基本ソフトに対応したアプリケーションソフトがある。たとえば、財務管理システムや商品管理などに使うデータベース、インターネットで情報を提供するソフトウェアなどがそうだ。
ただしコンピューターシステムが大きくなると、パソコンほど単純ではなくなる。そのため、基本ソフトとアプリケーションソフトの間に補助的なソフトウェア(プログラム)を入れることがあって、この補助的なソフトウェアをミドルウェアという。ミドル(middle)は「中間」という意味。
一般的には、ミドルウェアを入れることで、そのコンピューターの使用目的に合わせた機能を基本ソフトに追加することが多い。あるいはミドルウェアを使うことによって、複数の基本ソフトに対応できるようにしたり、データ形式の違う情報を扱えるようにすることもある。
また最近は、サーバー、パソコン、モバイル端末など、さまざまな機器の壁を越えたデータ交換が増えている。こうした機器間(主に基本ソフト)の仕様の違いを埋めるためにミドルウェアを使うこともある。
初稿公開:1999年10月
最終更新:2019年11月
執筆:下島 朗