プラグインハイブリッド車とは、ごく簡単にいうと充電できるハイブリッドカー。一般に、PHV と略されることが多い。これは、Plug-in Hybrid Vehicle(プラグイン・ハイブリッド・ヴィークル)の略。
2010年代、日本でエコカーといえばハイブリッドカー(HV)が主流だった。これは、ガソリンエンジンと電気モーターの2種類の動力で走行できる自動車を指している。1台のクルマにガソリンエンジンと電気モーターが搭載されていて、その一方だけ、あるいは両方で走行できる。
ただし、一般的なハイブリッドカーはエンジンが主でモーターは従。基本的にガソリンエンジンで走り、エンジンの余力や減速時のエンジンブレーキで電気をつくり、それを車載バッテリーにためる。そして、発進時にモーターを使ったり、上り坂でモーターで補助したりすることで燃費をよくしている。
プラグインハイブリッド車(PHV)も、1台のクルマにガソリンエンジンと電気モーターが搭載されていて、その一方だけ、あるいは両方で走行できる。この点は、一般的なハイブリッドカーと同じ。
ただし、家庭のコンセントや公共施設などに設置された専用充電器につないで車載バッテリーを充電できる。この、コンセントや充電器につなぐことを「プラグイン」という。また、ガソリンエンジンを発電のために使うことも可能。
こうした点からプラグインハイブリッド車は、通常のハイブリッドカーより 電気自動車(EV)に近い。燃費(ガソリン使用量)も、通常のハイブリッドカーよりいい。つまり、ガソリン 1リッターで走れる距離が長い。ただし、家庭のコンセントから充電すると、その分の電気代がかかる。
プラグインハイブリッド車のメリットは、まず普段、近距離の利用ではほぼ電気自動車として使用することが可能。そして、電気自動車の弱点である長距離走行では、ガソリンエンジンで走ったり充電したりできる。
初稿公開:2019年3月
最終更新:2019年5月
執筆:下島 朗