明確な定義はないものの、スマートフォンが普及する前に広く使われていた多機能な携帯電話機(いわゆるガラケー)を一般に「フィーチャーフォン」ということがある。
フィーチャー(feature)は本来、顔の「目鼻立ち」といった意味。ここから派生して「特色」や「目立った特徴」といった意味がある。
音楽グループが一時的に著名なアーチストと組んだとき、「○○ フィーチャリング◇◇」といったりする。また、一般的な商品でも「□□をフィーチャーした〇〇」ということがある。これらの場合も、「〇〇を特徴づけた」という意味で使われている。
さて、日本ではかつて、デジカメ機能はもちろん、赤外線通信やワンセグ放送、おサイフケータイなど、さまざまな機能に対応した高性能な携帯端末が普及していた。
一方、海外では、これだけ多彩な機能を搭載した携帯電話機はまれで、日本独自の進化だといわれてきた。そして、こうした携帯電話機はガラパゴス・ケータイ(ガラケー)と呼ばれていた。
いわゆるフィーチャーフォンは、「目立った機能や特色を持った高機能携帯電話機」という意味だけど、実質的にはガラパゴス・ケータイとほぼ同じものだと思っていい。
初稿公開:2012年8月
最終更新:2020年5月
執筆:下島 朗