OS X(オーエステン)は、2011年ころから 2016年ころまで使われていた マックOS(macOS)の名称。
アップルのパソコン・マック(Mac)では、発売当初から一貫してアップルが開発した独自の基本ソフト(マックOS)が使われている。ウィンドウズ・パソコンの場合は、マイクロソフトがウィンドウズを開発してパソコンメーカーに提供し、各パソコンメーカーが独自にパソコンを製造しているが、これとは対照的だ。
マックは、市場シェアで見れば劣勢と言わざるを得ない。それでもマックが長年、根強い人気を保ってきたのはマックOS によるところが大きい。
さて、このマックOS だけど、その名称は数々の変遷をたどってきた。
最初にマックOS の開発が始まったのは 1980年代。当初は、単に システム(System)と呼ばれていた。そして、このシステムはバージョン 1 から 7 まで続く。ちなみに、、このころはシステムの日本語版を漢字トーク(漢字Talk)と呼んでいた。
その後、1997年に登場したバージョン 8 で Mac OS 8(マックオーエス・エイト)に改名。続いて、1999年に Mac OS 9 がリリースされた。
2001年3月、マックOS は ユニックス(UNIX)をベースにした新しい基本ソフトに生まれ変わる。そして、名称が Mac OS X(マックオーエス・テン)になった。最後の「X」は、ローマ数字で「10」という意味。
このときの正式バージョンは、Mac OS X 10.0 。そして、開発コードネームだった チーター(Cheetah)が愛称のよなかたちで付け加えられた。その後は、Mac OS X という名称のままバージョンナンバー(後半の数字)と動物名だけが更新されていった。
そして、2012年7月にリリースされた OS X 10.8 Mountain Lion(オーエステン 10.8 マウンテンライオン)から Mac の文字がなくなり、単に OS X という名称になった。ただし、その前から Mac OS X を「OS X」と呼んでいたという話もある。
その後、2015年9月にリリースされた OS X El Capitan(オーエステン・エルキャピタン)まで、OS X が続く。しかし、2016年9月にリリースされた macOS Sierra(マックOS シエラ)から、OS X ではなく macOS に変更されて、OS X の時代は終わった。
最終更新:2019年10月
執筆:下島 朗