エクストラネット(Extranet)は、イントラネット(Intranet)の発展型。
まず、インターネット(Internet)がある。これは、世界中に広がったコンピューターネットワークで、世界中の人と通信したり不特定多数の人とコミュニケーションしたりできる。
次に、イントラネット。これは、インターネットと同じ仕組みを使いながら、社内など限られた範囲内で情報を共有したり交換したりするためのコンピューターネットワーク。
そしてエクストラネットは、基本的にはイントラネットだけど、利用範囲をグループ会社や関連会社、取引先などに広げたもの。
つまり、社外の人も使うけど、まったく関係ない人が入ってくるわけではない。そのため、受発注や在庫確認といった情報交換にも使える。具体的には、取引先のイントラネットに ID とパスワードで入っていくような使い方をイメージしてもらうといい。
もちろん、ここまでは取引先に見せていい情報、ここから先は社内の人間しか見てはいけない、といった設定ができる。
ただし今は、インターネット自体が多機能化しているし、利用法もサービスも多様化している。社内にサーバーを置いてネットワークを構築することが減り、クラウドサービスが普及している。
また、ネットワークのセキュリティは、改めていうまでもなく必須だ。ここまでは社内、ここから先は外といった単純な区分けではなく、エリア(ゾーン)ごとにセキュリティの強さを変えていたりする。
こうしたことから、今は純粋なイントラネットやエクストラネットは少ない。そのため、エクストラネットという言葉が使われる機会も減っている。
初稿公開:1997年6月
最終更新:2020年8月
執筆:下島 朗