ウェブ(Web)は本来、「クモの巣」といった意味の英単語。IT の分野では、ワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web)を略して「ウェブ」ということが多い。「インターネット」と同じ意味で使われることもある。
まず、ワールド・ワイド・ウェブだけど、これはインターネットの中心的な機能となっているウェブサイト(ホームページ)の中で使われている基本的なしくみのひとつ。これを、WWW と表記することが多い。
インターネット上には膨大な情報がある。そして、それらの情報は相互にリンクされている。文章の一部や画像に、別のページの URL(インターネット上の住所にあたる記号)が埋め込まれていて、そこをクリック(タップ)すると、そのページを開くことができる。
こうしたしくみを、ハイパーリンクという。このリンクによって、世界中の情報がつながっている。これが、WWW 。今では当たり前だけど、一般の人でもインターネットを使えるようになった 1990年代、これは画期的な新技術だった。
ワールド・ワイド・ウェブは、「世界に広がったクモの巣」といった意味。そして、WWW の読み方は、本来は「ダブリュー・ダブリュー・ダブリュー」だと思う。しかし発音しにくいので、単に「ウェブ」と言うようになった。
そして、このウェブという表現が、今は実質的にインターネットを表す言葉になっている。たとえば、ウェブサービスといえば「インターネットを使ったサービス」「インターネット上で提供されているサービス」といった意味。
実際には、WWW とは異なる機能や機能を使っていても、インターネット上で提供されているサービスだと「ウェブ〇〇」と呼ばれていたりする。たとえばウェブメールは、ブラウザーで読み書きするから WWW っぽいけど、実際は電子メールサービスの一種。
初稿公開:1999年2月
最終更新:2020年12月
執筆:下島 朗