アンドロイド(Android)は、インターネット検索サービスで有名なグーグル(Google)が開発し、提供しているモバイル機器向けの基本ソフト(OS)。スマートフォン(スマホ)やタブレット端末の基本ソフトとして広く普及している。
パソコン用の基本ソフトとしてウィンドウズがあって、たくさんのパソコンメーカーがウィンドウズを組み込んだパソコンを製造しているのと同じように、いろいろな国のスマホメーカーがアンドロイドを組み込んだスマホを作って販売している。
ウィンドウズと違うのは、アンドロイドはオープンソースと呼ばれる方式で無償公開されていること。そして、各スマホメーカーが独自にカスタマイズ(改変)できる。そのため、スマホの画面は機種によって異なる。
また、SDK と呼ばれるソフト開発に必要なプログラムも公開されていて、いろいろな人や会社が対応アプリを作ることができる。
日本では従来、それぞれの通信会社や電話機に合わせた独自の基本ソフトで携帯電話を動かすことが多かった。しかし今は、携帯電話(スマホ)の世界でも、パソコンのように業界標準の基本ソフトを使うことが一般化している。
アンドロイド以外のモバイル機器用の基本ソフトとしては、アップルの iOS(アイオーエス)や、マイクロソフトの Windows Mobile(ウィンドウズ・モバイル)などがある。しかし、一定のユーザーを獲得できているのは、アンドロイドと iOS くらい。2019年には、マイクロソフトもアンドロイドを搭載したスマホを発表している。
なお、アンドロイドには、テレビ向けの Android TV(アンドロイTV)や、車載機器向けの Android Auto(アンドロイド・オート)といった派生版がある。
アンドロイド(Android)の本来の意味は、SF小説や SF映画に出てくる「人造人間」。また、最初に、この基本ソフトの開発に着手したのは Android という名前の会社で、この会社は基本ソフトのアンドロイドがリリースされる前にグーグルに買収された。
初稿公開:2009年6月
最終更新:2019年10月
執筆:下島 朗