アイオーエスは本来、アルファベットで iOS と書く。そして iOS は、アップルのスマートフォン(スマホ) iPhone(アイフォーン)や、アップルのタブレット端末 iPad(アイパッド)で使われている基本ソフト(OS)。つまり、iPhone などの基本的な操作体系を提供するソフトウェア。
ただし、2019年9月に発売された iPad から、iPad では iPadOS(アイパッドオーエス)を使うようになった。iPadOS は、スマホより広い画面で便利に使えるように iOS の機能を拡張したもの。これ以前に発売された iPad は、iPhone と同様に iOS を使用している。
iOS は、アップルのパソコン マック(Mac)で使われているマックOS(OS X)を元にして、モバイル機器のために開発された。当初は、OS X iPhone(オーエステン・アイフォーン)とか iPhone OS(アイフォーン・オーエス)と呼ばれていたけど、2010年6月に提供されたバージョン4から iOS 4 という名称に変わった。
パソコンの世界では、マイクロソフトのウィンドウズが標準で、世界中のパソコンメーカーがウィンドウズパソコンを作っている。しかし、アップルのマックだけは独自のマックOS を使用している。アップルはマックOS を他社に提供していないので、マックOS を使えるパソコンはマックだけ。
スマホの世界も同様で、グーグルがモバイル機器のための基本ソフト、 アンドロイド(Android)を無償で提供していて、これが事実上の世界標準になっている。しかし、アップルの iPhone だけは自社開発の iOS を使っている。アップルは iOS を他社に提供していないので、アップル以外の会社が iOS を搭載したスマホを作ることはできない。
そして、アプリと呼ばれる目的別ソフトは対応する基本ソフトが決まっている。そのため、iOS を搭載している iPhone や iPad は iOS用のアプリを使う必要がある。アンドロイド用のアプリは使うことができない。
初稿公開:2010年7月
最終更新:2019年10月
執筆:下島 朗